中天竺村/
奥津 強
中天竺村の人は熱かった
その 思いは 汚れていたが
一度 村の 男衆が
女と 亀を 救い
だが
人は 語らねば
人は 端的に 救う事を
やめねば
女は 立っていた
さりとて 美しくもなく
醜くもない
だが 平凡という
言葉は ない
中天竺村の 父は
宗教論を 得意とした
背には 海蛇の 紋所
質には 怒りの しるし
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