山田せばすちゃんショウ その1/山田せばすちゃん
 
た一から定義をやり直さなければならないのかもしれないけれども、ともかくも「感情」を「叙述」するという行為においては、原初の「感情」にはなくとも、伝達手段である「叙述」という行為には少なくとも技術が介在する余地がある。要はあるねーちゃんのことを「好きだ」という感情そのものには文句の付けようがないけれども、もしそのねーちゃんを口説きたいのならば、「いつ」「どこで」「どんなふうに」ねーちゃんに「好きだ」というかについては文句の一つだって付けてみたくなるってもんじゃないか、あんまりださい口説き方されたりしたならば。「そんなやり方じゃあ、アタイは口説かれたりはしないのよ」なんてね、なんとならば読者である俺自身が作者に口説かれている当事者であり、詩を読む俺は誰よりも実は作者に上手に口説かれて、うっとりとしたい欲望に身を焦がしていたりするからなのだけれど・・・この項続く(はず)。
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