どうしようもないくらいに哀しい夕焼けのうかぶ空/atsuchan69
 
誰にも変えられない、
 どうしようもないくらいに哀しい
夕焼けのうかぶ空だ

巨大な軍艦みたいな工場を出ると、
 街はたそがれ
百円均一の人だかりも
赤く染まっている

ネオンと張り紙広告、
そしてあちこち捨て看板だらけのこの街だって
住めば都、
マンザラでもないさ

焼き鳥のけむりのただよう雑踏のなか
 殺伐とした本能、
獣じみた
飢えを呼び起こす
あの香ばしい匂いのなかを、
ひとりの老婆が
買い物カートを押しつづけている

非合法な日常が闊歩する道を
様々な流行や肌と肌、
アクセサリーが通り過ぎてゆく
そして人の心を擽るような香水の匂い、

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