700,800HOUR./古河 セリ
喉をつたう 唇の奥深くは
黝い写真がモニターに
やんごとなく 流れてながれ
モンタージュのうららかな偽造には
のびる身体の一部をひきちぎって
奢侈なタイマー30分のあいだを
たゆたう 身体の運動にかたむく器 を
無意識に鉄壁に投げるその指にさえ
悲辛になれあう惜別に 架するエンドとスタートは
淀みと流れの合唱 連鎖する輪となって
やはり身体の一部をひきちぎって
氾濫する その行く末をおもうことなく
喉をつたう 皮膚の底のそこには
打ち鳴らしている 盲目にうったえながら
褐色のオブジェが淡々と たんたんと
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