しかし/山崎 風雅
 
 満月をみて吠える
 渦潮の中で溺れるような生活

 ま、いっか

 一言でいい
 それが心の微熱を下げてくれる

 一言が見つからない時もある
 何度も自分で作りあげた神様と話し合う

 満月はやさしい
 やわらかい光りだ

 地上で起こるあまりにも滑稽なドラマ
 青臭い青春の残り火
 明日立つステージに思いを馳せる

 急ぐ必要はない
 自分のペースで歩いて渡る夢の橋

 嘆く必要もない
 夢は捨てない限りあり続ける

 しかし

 虚しいんだよなぁ



 
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