ソノウエカラスより/加藤泰清
あすかはソノウエカラスにそっくりで
よくタニシのような人としのぎをけずってきょうそうする
「ああらこんにちわおくさんいかがなされたすじこかしら」
「ともだっちのべっそうでしきょなもんで」
しおのかぜがみさきから
かまいたちはにんげんのあたまのてっぺんから
ながれかけている
(よんだかいしのびのころももてんぷらあげあげ)
でんせんとでんちゅうのすきまでセミが
これはぼひょうである
と
ニンジンさまもあきれたようすで
/いーえすそれではかれにまたこのりょうりをあげてくれ/
だけどあすかのこえはまったくとどかない
くちからなんだかがながれだす
はみがきこはいまだよりをもどさず
そうめんもみかんをきらうようにさける
はじまったせんりつはごしんぼくをそぎおとしたときのおと
そばのかれはどうやらフクロウのしがいだ
てい/みじかいなあくらいなあそねみたいなああ
「とりあえずこのすだれをあすかにくださいな」
そのようによるはすぎていく
そらはこんじょうをとりもどす
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