生活/
葉leaf
た昼の樹々が音もなく反響している。夜は都市を繰り返し、血液は私を繰り返し、月は世界を繰り返す。いつもの部屋は体熱の(いき)を越えて散開してゆき、私は新しい部屋を受胎しようとしている。……私は大地となり、大地の上を歩く私を眺めている。私は海になることもできるのだが、歩いている私の行き先を知ってしまったために大地でとどまっている。私のなかの死んだ少女が語り始める。私は少女がいとおしくてたまらない……
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