A blue butterfly/古河 セリ
 
それは肢体のまわりから立ち昇って、存在したと確かに(それはパトス)、

薄暗に陰が頭をもたげるから、ながくひきのばされた刻、刻、刻、
 は消息を知らせてくるけれど、

不在の中で微弱に生動するものこそ、
 はわたしの脆さ、まだ青い子の羽ばたきであって、

一瞬は、永遠の名を掲げてパトスと共にあるもので、わたしにもそれは確かに、

道標に陽が照りを創って跳ね返すから、二つの眼は目的を果たせなくて、それ
 はわたしの弱さ、青い子の足掻きとも云えない足掻きでもあるんだけれど、

なぜ、わたしはふわふわと雲の橋を渡っているのかと、でも
 それは青い蝶をいつも夢見てるから、とでも云っちゃうんだよね


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