ぽえむ君−激風−/ぽえむ君
 
ぼくは詩人

人は逆境に立ち向かうからこそ
人である

今日もまた

夜の散歩をしていると
激風に出会いました

大地の血液が激しく流れる
その静脈の中で溺れあがき
液体に溶かさせるかのように
身体(からだ)が失われていく

静脈はやがて
空の心臓へと戻り
天の法則にしたがって
動脈へと換えられていく

血液は生の源
幾度も幾度もその循環を繰り返す
身体(からだ)は生の鏡
何度も何度もその維持を立て直す

その反復こそが
生きるものへの運命(さだめ)
無の中に生を置かず
そこに立ち向かうことこそ
生きるものへの{ルビ運命=
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