虹色の笑い声/山崎 風雅
 

 まだ無垢な少年時代
 穢がされるなのがたまらなく嫌だった
 先生に反抗することで
 みんなのヒーローになる男の子
 僕の書いた落書きを
 女の子の前で俺が描いたと嘘をつく同級生
 下町に住んでいた頃にはそんな奴はいなかった
 僕の目に映る同級生は穢れてみえた

 僕はかたくなに学校では友達を作らなかった
 心に宿した清純な火を守るために

 時代の洗礼
 荒れ狂っていた学校家庭

 心の鍵を閉じ
 夜明けを待った

 強い風に踏みとどまれなかった
 朱に交われば赤くなる
 次第に僕は穢れていった

 もう落ちることのない
 心のシミ

 も一
[次のページ]
戻る   Point(1)