未来手紙/海月
 
ずにいた
それを君はゆっくりと集めていたんだね
ありがとう
と、呟く息が白くなったら冬になっている
時間の流れは緩やかに進む
さらに私は穏やかに歩いているけど
文句も言わず私の後ろを君は歩いているんだね
ありがとう

今日も電車に乗っていると人が怖くて
いつも途中で降りてしまうんだ

今日も本屋で本を読むと店員が怖くて
何にも本が買えなかったんだ

今日もバスを使うために列に並ぶと人々の視線が怖くて
バスを使うことを止めたんだ

今日も公園で一人昼食を取っていると管理人が怖くて
昼食が食べれなかったんだ

過去の私に交換日記を書いています
何にも君(注:過去の私)は書いてないけど
それだけ十分なんだ

なんでもないけど・・・
私は笑えているかな?
過去の私は未来の私に言伝

がんばってください

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