沢子、ぼくは何書いてんだろう/tonpekep
 

バサバサ切られる髪を見つめている
思いの外にたくさんの白髪が落下してゆく

白い落下速度の中に
神さまを捜し出そうと凝視してみたが
次第に莫迦らしくなって
出た言葉が
「う〜ん マンダム」
なんて素敵に伊達ものだろう

伊達ものだなんて思ったと同時に
松山を思い出した
「坊っちゃん」は好きな小説のひとつだった

百済ないようにも感じる連鎖の中で
伊代ちゃんを思い出した
伊代ちゃんを思い出してしまったことで
昭和の後半という時代は
確かに笑ける時代だったと
センチメンタルジャーニーを口ごもってしまう

伊代はまだ
16だから
センチメンタル
ジャーキ
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