地に堕ちた青空の下。/
朽木 裕
った事に驚く。
「記憶によると三滴は摂取出来たと思うよ」
「それは良かったわ」
西陽は相変わらず眩しくて彼女が綺麗に笑う姿はよく見えなかった。
完璧に磨かれたピンヒールの先で僕の靴を軽く蹴ってから彼女は
真正面に勢いよくしゃがみ込む。
「私、お酒弱い男って嫌いだわ」
「知ってるよ」
「でも君の事は好き」
「それもよく知ってる」
地に堕ちた青空の下、左胸は熱く震える。
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