ぽえむ君−夏川−/ぽえむ君
 
ぼくは詩を書きたい

名もないものは名がなくとも
永遠を繰り返す

今日もまた

朝の散歩をしていると
夏の川に出会いました

名もなき川に流れゆく
銀の雫を創りつつ
風に吹かれた草の葉に
もとはどこかと尋ねきく

名もなき山を流れゆく
真白(ましろ)な雲を眺めつつ
流れ流れるその川に
先はどこかと尋ねきく

夏の光に包まれて
清らな音を奏でつつ
反(かえ)す光も夏らしく
人を黙らせ心を癒す

誰をも迎え送りだし
命を与え与えられ
永久(とわ)を想わすその川は
名もないままに流れゆく

明日もまた

語るための詩ではなく
黙らせるための詩を作りたい
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