いつもそこに在るように/松本 卓也
になったと
錯覚しているだけなんだって
今更ながらに気付かせてくれたのは
いつでも君だった気がする
子供の頃は悩みなんて無かったって
それは単純に忘れ去っただけだから
あの頃から寂しいって泣いていて
今はただ涙が出なくなっただけで
手を伸ばしても届かないし
まともに直視できやしない
灰色のフィルターの向こう側で
そこに在ってくれれば良い
変わらないまま生きる事が
どこまで許されるか知らんけど
例え這いつくばる日が来たとしても
せめて今日と同じ光を注いでいてくれ
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