一粒の僕/ロク
 
君がどんどん

僕を切り取ってゆくので

ついに僕は

一粒だけになりました


海辺の砂のように

乾ききった一粒の僕

君は少し

ためらいながら

僕を道ばたに

そっと捨てました


戻る   Point(4)