汚れたシャツ/山崎 風雅
 
 
 誘惑の小波が揺れる
 今日も行く孤独な魂抱えながら
 時の鐘が鳴り
 天使の歌声が天空を揺るがす

 見たこともない
 逢った事も無い

 蜃気楼の先に浮かぶのは
 僕のもう一つの想い
 愚かな遊びを笑いたければ
 笑うがいい

 真中に向かって
 杖を振り上げ
 思うがままに街に出る

 抽象画に描きこまれた
 僕の生き様
 なにも言うこともない
 昼下がりに時の流れに身をまかせる

 痛々しいニュース
 狂ってる砂時計
 まじかでも起こるささいな惨事
 戸惑いのスクランブル交差点

 離れていこうか
 助けにいこうか

 僕の心臓がもつのなら
 
 汚してしまったシャツは
 もう捨てるしかない

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