僕たちの出会わなかった夜/クリ
でには
200年の時間がはさまっている
君の天使の瞳も遥かに霞んでいる
シチューにするかカレーにするか迷って
結局もう一枚玉ネギの皮をを剥いただけで
到着しない君を待っている僕は
とても窮屈なエプロン姿だ
●ANGEL EYE
Angel eye...
そう始まる歌を最初に聴いたとき
"Angel lied..."と聞こえたのさ
そして君はやって来ない
沈んだ気分で古い詩集を読んでいると
君から僕への長い長い伝言
2000行を費やした詩の意味は
「会いたい」
ハシバミ色の天使の眼差しには
嘘の欠片も見えなか
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