悔いを残さず/山崎 風雅
 

 かきわけ かきわけ
 ここまでこれた
 
 絶望に乗りうつられて
 生きることをリタイヤしようとも
 思った事もあった

 しかも
 一人の旅の綱渡りで
 溺れても助けを得られないこともあった

 苦しかった
 切なかった
 儚かった

 苦痛に耐えて
 生きる道を必死に探した

 乗越えなければならない
 ハードルを前に
 心は萎縮して
 逃げることばかり考えていた

 季節に翻弄されながら
 心無い言葉に傷つきながらも
 自分に何度も何度も
 諦めずギリギリの精神で
 乗りきった

 侮辱されて罵倒されて
 八方ふさがりのなか
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