長寿の家の窓から見える景色/こめ
 
僕の部屋から見える窓の景色は

一回も同じ景色になったことはない

いつも変わり続ける

そう僕の心のように

ある時は朝日がさんさんと照りつける

爽やかな景色が拡がる

またある時は雷が鳴り響き

邪悪な闇が拡がり一瞬の神のいかずちが

打たれている

またある時はギンギンに光太陽に

体を焦がして心も焦がして強くする

またある時はどんよりと曇った空は

ざーざーの雨を降らして涙を誘う

またある時はさらさらの粉雪が降り注ぎ

庭を一面の銀世界にして恋の季節を誘う

またある時は僕は窓の外を見ながら

悲しさと儚さと惨めさと悔しさの鎖に繋がれて

暑いコーヒーを飲みながら

椅子にゆられながら

年を取っていく

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