凍結/
けらまご
透き通るガラスの中の
透明な液体をひたす
白い木綿布
時と共に黒く焼ける
きっと
人の心も一緒
空気に触れて
熱を帯び
変わってしまう
薬品でオレンヂに染まった指先を眺め
そっと悲しみを押し込む
出てこない様に
もう少しで終わりが来る
理科室ともお別れ
何かを無くす
そしてまた築き上げていく
繰り返す内に
汚い自分の出し方でも覚え
自分を出すことを恐れ
出し抜こうとするのなら
このままこの液体を燃やさずに
冷たいガラスの中に閉じ込めておきたい
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