夕闇祭り/あやさめ
ここにあるカップの割れた散らかり様を照らしてる
昼すぎの太陽が雲に隠れてしまうその下で
彼らが蛍光灯を左右に振りながら自家発電をしていて
チカチカ光るその1日を無駄にするのです
時計が相棒をなくして止まってしまってから
前に進もうが後ろに進もうが数え方が一緒になって
基点がいつの間にかわからなくなった行進が
太鼓をたたきながら坂を下っていきます
太陽に背を向けて釣り糸を垂らしている
結果の出ない遊びを続けている人が
引っ掛けた根っこのテトラポットの上で
ウミネコじみた猫の鳴き声がします
鈴をつけて坂道を転がり続ける
屋台の電球の間でお面が笑っている
叫
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