突発即興詩会ログ(10/07/2006)/遊羽
の人の笑顔が見えてくるようで
僕はいつまで経っても
鏡の筒を回す手を止められません
蝋燭の灯りが消えてしまうまで
あの人との対話を楽しむように
飽きもせず鏡の筒を
のぞき込んでいる
「断片」(焼石二水)
今日
一日の始まりの朝の
中央アルプスの山並に沿って
敷かれた海月の稜線に
足を取られないように
注意深く目を逸らしても
さっき
右に切ったハンドルの途中で
もうシャッターの音はしていた
あの下では
夕べが吹雪いているだろう
あれは
抱かれた後の白濁した不安に
寝返りを打つ女を真似て
夕べの内に設えられた
私の白いテーブルクロス
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