足裏/たもつ
 


たてものの一番高いところから
真っ逆さまに飛び降りる
陽の光が足裏にあたって
全身が温かく包まれていく

下の方を見ると
あなたはすでに飛び降りている
足裏にちゃんと土踏まずがあったのが
少しうらやましかった

何を求めていたのだろう
なるべくいっぱい両の手を伸ばして

その指先が地面に届く瞬間
あっ、という小さな悲鳴で
目が覚めた
あなたの夢の中で


戻る   Point(12)