薔薇葡萄の里/ひとみん
 
薔薇葡萄の里に帰りなさいと 初めて逢った妖精に囁かれ
甘く酸っぱい果実は 瑞々しさを放ちながら 小さくなった
雨滴したたり落ちる これは恵みの雨ですか
果実の素肌を滑る水
薔薇葡萄の甘く艶やかな匂いは すべてを虜にするでしょう
芳しきその香りは 時として毒になる
薔薇葡萄に欺かれ 噛み合わない気持ちに終止符を
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