獅子の眠る夜/蛙の子
 
顔で笑って 心で人をあざ笑う。
表情と本心 裏腹な毎日。
気付けば人の心の裏を読み
誰も信じられない日々。
牙をむき出しにして
いつだって臨戦態勢。
頑なに心を閉ざし
相手を見ようともしない。
「弱さを見せてはいけない。」
そう思い続け、強さを演じる。
けれども、誰より弱い自分を
自分自身が一番分かってる。
負けたくない 負けられない
相手に畏怖し たじろぐ自分に活を入れる。
誰も寄せ付けない。
誰にも触れられたくない。

そう願っていたはずだった。

君に出会ってしまった。

入って欲しくないから 何度も唸ってやった。
触られたくないから 何度も吠えて
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