風土/「ま」の字
 
赤い魚鱗の紋章が きっかり5時間も示され続けていました

 (ルナ、ルナ )

 やがて 消えました

・・・・・・・・・・・・・・・・

(宙空より
 熱湯の如くきらめき降りそそぐ
 記憶、我、えいぞう。
 わたくしに
 死の前の あかい跪拝のような
 ふしぎなゆめ
 を      )

ああ!・・・・。



神経叢のやうにひえた空
ひとを恋する記憶



錆びたように吹き出す
凍結

覆われた
負の映像は 風土の中枢に聳えたち
鐘の音がhibiく ゆらぐ 過ぎる
人に灼き付けられたル
カタり 形見 いたみの
ねヂれが
劇薬に溶けゆく あカい凍傷
こおりついたるもむざんに溶解し きらひらに 
瞬き また凍りついたル
ゆめ


 …口唇を失った声。

 手足の無い蒼穹。…


「終わりましょう


地にひかる ダイおおド

炎に包まれて踊る トほい人影

明滅

風のない地の
手信号


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