ぽえむ君−密度−/ぽえむ君
 
ぼくは詩人

そこに全てがあったとしても
全てが満たされるというわけではない

今日もまた

夜の散歩をしていると
密度に出会いました


都会では
満員電車が走っている

 今
 ぼくは自然の中の夜の道を
 静寂とともに
 星を眺める

 これだけ多くの光でありながら
 静かで
 それでいてどこか温かみがある

 今
 遠くどこかで
 親子の会話する声が聞こえる

 これだけ遠くの声でありながら
 穏やかで
 それでいてどこか温もりがある


都会では
トラックのクラクションが鳴っている

気持ちに言葉はいらない

明日もまた

言葉のない詩を作りたい
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