ぽえむ君−密度−/ぽえむ君
ぼくは詩人
そこに全てがあったとしても
全てが満たされるというわけではない
今日もまた
夜の散歩をしていると
密度に出会いました
今
都会では
満員電車が走っている
今
ぼくは自然の中の夜の道を
静寂とともに
星を眺める
これだけ多くの光でありながら
静かで
それでいてどこか温かみがある
今
遠くどこかで
親子の会話する声が聞こえる
これだけ遠くの声でありながら
穏やかで
それでいてどこか温もりがある
今
都会では
トラックのクラクションが鳴っている
気持ちに言葉はいらない
明日もまた
言葉のない詩を作りたい
戻る 編 削 Point(5)