ある日の滑稽/
むくげ
今日、左手が動かなくなった。
こわばって、軽く握った形のまま、開かない。
恐怖。
を、感じてるふり。
必死。
を、演じている私。
ただ、右手が動くかどうかは気になって、
そっと鉛筆を握ってみた。
安心した。
ああ、
もう何も書けないのかと思った。
戻る
編
削
Point
(2)