おとといは過去だ/黒川排除 (oldsoup)
きのうのじぶんと重なりにゆく彼岸まで
落ちた空の木片踏んであげる悲鳴
そんなに脇腹を痛めなくてもいいよお別れだ
旅の終わりより先に鳥居見えてくぐる
過去へ戻る ゼロはもう閉じてあった
低空を張り裂けながら丘をめぐる
花に不備あり夏日の庭を生きて還らず
残党は散り散りに胡椒振り多忙
あらかじめ雨よぎるときどきをおもう
挙手何度も外骨格を押し上げて
風土と国が分かれる六時に時計がない
高台へいくほどくらやみ横にして
透明になれぼくは杭を打たない
全地面つなぎめなくたじろぐ水
売場の少女は砂にまみれて鉄板叩く
スカートは縦穴底なしはだしぐるり
火炎を握って夜を南に配達夫
ドーム内部もジュラ期のまぶたのように白い
蛇の輪を泣きながら首に、首がない
床に落ちた髪をもう一度切っている
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