負け犬の遠吠え/山崎 風雅
 

 競争世界にポツリと置き去り
 僕なんていなくても世界は回り続ける

 幼き頃から学んだ教訓
 傷つきながら
 涙をこらえながら
 自分の無力をかみしめながら
 惨めだけど生きることを諦めないでいる

 自己主張をさんざん押さえて
 争いのない世界を夢見ていた

 心は自由になれず
 監獄の中で過ごした月日

 若さゆえの過ちもさんざん犯してきた

 十字架を背負い歩く道
 絶望に背を向けずに進んで行こうと思う

 弱さを隠しながら
 はらわたが煮えくりながらも
 やけをおこすこともありながらも
 ここまでやってきた

 思惑が違う者どうし

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