たけぶ空/つきのいし.
 
夏に凍てつく

雨は胸をこして硝子玉になる

抱いている

空のように抱えきれない空を

わたしのてのひらも腕も

骨になり粉になり空中に舞った

雨は風鈴の匂い

哀しい香の轟き

弾けた幾つものこころが飛んでいる

抱き交うよう

空はただとけて叫び合っている









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