大好き/ala
正直意見が通じなくて苛々した事もありました。
私の気持ちに気付いて貰えなくてムカついた事もありました。
でも、今私が思い出すのは穏やかな貴女との時間です。
と言うか何も思い出せないのです。
貴女の死が未だ現実味を帯びず唯何となく頭で理解しただけで、何も思い出せないのです。
ここ暫くズット閉まっていた雨戸が開くんじゃないか、開かない事は分かっているのに家を眺めそんな事を思うのです。
ねぇ、貴女は幸せでしたか?
こんな薄情者の孫を持ち、貴女は幸せでしたか?
ねぇ、貴女は幸せでしたか?
決して望まなかった病院での死を迎え。
ねぇ、貴女は幸せでしたか?
貴女は三日後灰になります。
大好きです。
お婆ちゃん。
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