ウィルキンソンの雨が降る/
朽木 裕
白く甘い夢は砂糖菓子の狂気。
「おさとうを、あめ、に溶かしたら、たんさんすいができる?」
白く甘い、夢。
「おさとう、を、あめ、にとかしても、たんさんすいはできないわ」
砂糖菓子の女の子は下を向く。
「たんさんすい、のみたいな」
狂気みたいなあたたかな日差し。
「さとうみず、では、いけないの?」
あぁ、ウィルキンソンの雨が降る。
書きかけのうたは、昨晩の事を想起させて。
ざぁ、
原稿の中で止まない雨がしとし
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