原石/千波 一也
 
渡ってゆけるちからの根源が
そこに眠っていることを

腕に物を言わせて
突き破るちからではなく
澄み渡ってゆけるちからを
その根源を



光はいつも光のなかに在る
闇は標のひとつであって
闇は光を生みはしない

だから僕はこの手のひらを
探りゆくために
確かめるために
託すために 託されるために
離すために
繋ぐために

つまりは総て
磨きをかけるそのために
この手のひらを
用いよう

光をまっすぐ指差して




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