午前二時のベランダ/
シャーロット
ふとした瞬間に
高く昇り過ぎた月に右手が重なり
青白く汚れて見えた
誰かを待っている
でもそれは僕じゃない
綿密な時間のこぶ
質量のないものへ憧れながら
君はもう消えてなくなったんよ
たくさんの歌をしんぞうにむすぶ
午前二時のベランダ
鉄棒のように鉄分をふくみ
真っ黒に焼けた夜を飲み込もうとして
月がささやかに光り輝いている
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