丘公園のすべり台/
なかやまそう
どこかへ
行けるの
ではないかと
蒸発して
すべての不快感も
すべての罪悪感も
すべて軽くなる
ような気がして
ぼくは
うまれてはじめて
眠りから醒める
快感を
思い浮かべる
誰もいない
公園にゾウの
すべり台がある
日曜日の正午
じとじとした
空気中の水蒸気で
重たい体は
アスファルトに
押しつけられ
すべての愛情も
すべての財産も
表面的なモノ
すべて
儚く消え
すべて泥になる
戻る
編
削
Point
(0)