死ぬまでにしたい10のこと/朽木 裕
イメージして私と云う人間の生活に付随する様々なものを削ぎ落としたい。私の部屋は兎角、いらないものが多くて困る。捨てても捨ててもまた集まるのだ。考えてみれば、私に必要なものといえば本、原稿用紙、カメラ、筆記具、着まわせるだけの服など…これで充分なのだ。いつでも死ねる部屋でありたいと思う。すっきりと執着なく。きっとそれは裏返すと、そういう風にして生きていたい、ということなのだ。
6.出来る限りの親孝行(一番は先に死なないこと)
親孝行。考えがどうにも貧困で、旅に連れて行く、とか温泉へ一緒に行く、とか本当に月並みなことしか思いつかない。けれど、一番の親孝行は先立たないこと、だと思う。何
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