ぽえむ君−夜川−/ぽえむ君
 
ぼくは詩人

流れつつ心を残す人の世は
生まれしものの運命でもある

今日もまた

夜の散歩をしていると
川に出会いました

浮き流れる水の音は
どこか寂しげに
耳を澄ませど
このせせらぎの響きしかない

吹き流れる風の音は
どこか弱々しく
手を広げるも
このそよぐ流れしかない

寂寥たるこの空間に
明暗に関わりなく
生まれいずる泉より
水は流れ出し
海へと続く

寂寞な想いで立つ自分もまた
悲喜に関わりなく
流れいずる動脈より
力は流れ出し
心へと続く

気持ちに言葉はいらない

明日もまた

言葉のない詩を作りたい
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