謳ってる、唄ってやる/つぐこ
 
 指を舐めて、そっと笑う君。
くすぐったいと、言う私に対し、強引に体をくっつけて、
「愛してる」を謳ってる。
君が、「愛してる」って謳ってるのと同時に、私はその心地のよさに、ずっと酔っていたいと思った。
君は、私のマヌキュアの付いた爪を、そっと舐めて指の腹を、噛む。
痛くない、痛くない。
「痛くないよ、痛くないよ、痛く・・・・」
君が入ってきた。
濃厚なキスに身を任せ、目をつむり、その隙間にある寂しさを埋めていた。
知ってるよ、埋めたって、何にもならないことくらい。
君と一緒にいる時間が、短いことくらい、知ってるよ。
その先にあるものくらい、知ってるよ。
だけど、まだ絡み合
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