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読み違えた時刻表と
溶けるような蒼さ

誰にも触れられないまま
街を逃げる
此処は誰にとっても何処でもない



気が付けば
喋らない受話器を静かに置いていた
ミシンで縫い付けた指先

やがて人は老いるだろう
僕は窓に我が身を映す
乾かない景色を気にして



そのままでも構わなかった
顔の失われた優しさが
緩やかに煙草の味を駄目にしてゆく

うつむいた壊れかけの朝

そして言葉は
徐々にその意味を失っていったね
伝えられないことばかりが
当たり前に増えてゆくよ



たどり着いた場所は
黄色い観覧車の丘
色褪せるたびに揺れる

知らない国から来た浮浪者
自分の故郷さえもわからなくなって
今日も退屈そうに
優しかった日々を想いながら
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