女人差別などしてはならない/
奥津 強
男が 立ち去った 後に
女が 笑う
奇怪な 口元から
水が 滴り落ち
男は 死んでいるので
女は 鬼へと 化す
女人差別を してはならぬ
男である 事の 汚れ
男は 土に 埋まる
根元から 咲き誇る 愛に
男は 笑うのである
それは 立ち去った
「立ち去った」
貧女である 事の 誇り
目くらの 狩人
見える事の無い 泥の
蒔いた 音に
貧女である 事の 死と死
我々は 女人差別など
しては ならない
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