草原の草露の雨を/
daisaku
汽船はゆるゆると海峡を抜け
青きに染まりやがて見えなくなった
彼女の豊かな髪は潮風にゆれているのだろうか
雲の流れからそれを思えるか…
明日の夜に着く時の雨が
俺だとしたら
今なぜ、太陽が俺を溶かさぬのか
あの雲に乗り遅れぬうちに
あなたのきらきら光るかんざしで
なぜ俺を突かぬ
だが溶けえぬ訳はわかるのだ
彼女にかかる雨は
新しき始まりの水源でなければならぬ
よろしく太陽と空に
草原の草露の雨を彼女へと願う
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