瞼の裏側/AKiHiCo
に僕は己の姿を確認出来ずに
ここはどこなのだろう
いつか見た事があるような色
思い出せない
瞼を閉じれば気付く
現実という虚しさは誰しもを妄想へと
僕は自分が憎らしくて
消し去りたくて
せめて綺麗な世界で途切れたくて
僕の大好きな鉱石
それは蛍石
透き通った瑠璃色で世界を染めてゆく
僕しかいない孤独のない世界を
次はカレイドスコープの世界を展開させてくれる
僕の毀れた心は幻覚へと誘って
そこに居る間だけ僕は幸福な気持ちになれる
僕は意識を残したまま姿を消す
醜い姿は誰にも見られない
現実など受け入れたくはない
静かに瞼を開ければ拡がる世界
瑠璃色の蛍石の中で
僕はここで生まれ変われる
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