星を、かぞえてはいけない/たりぽん(大理 奔)
月は
硝子に描かれた設計図なのです
半透明に、透明に
あるいは暦のように
時は
暦の影絵
季節を待ちこがれた獣が
手に入れた花占い
君は
峠ではためく経文布(タルチョ)なのです
風の音でなく、あらゆる音でない
聞こえないあの祈り
君を唯一の暦にして
私の鼓動で刻む、その時で待ちましょう
夜空を、振り仰いで季節を
巡るものだけを見送って
すべての星にひとつずつ
それぞれの名前を付け終わるまで
ああ、星を数えてはいけない
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