素晴らしき世界の果てに見えた逆さまの空の終わり、そして僕/Kj
シリ 軋みながら
空は逆さま
吹き出した僕の血が広がって
空を焼いていく
内臓がゆっくりと少しずつ
僕の身体を突き破って
空に落ちていく
あばらの折れる音が聞こえる
皮は溶ける 落ちていく
肉が動いている
引っ張り合う筋肉が僕を潰す
僕の形が暈けていく
意識の外側
僕の居場所はどこだろう
逆さまの空が少し傾いて
僕は地に還る
いつのまにか血で焼けた空は夜を迎え
また朝になる
僕はどこにいるのだろう
この美しい世界のどこにいるのだろう
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