ぽえむ君−爽風−/ぽえむ君
 
ぼくは詩を書きたい

知識は完全なものではなく
時には無効となる

今日もまた

朝の散歩をしていると
爽やかな風に出会いました

夏の朝
暑くなる前のほんの少しの間だけ
明るい時間に吹く心地よい風

その爽やかなる風に吹かれ
どこに行こうというわけでもなく
何を考えようというわけでもなく

顔でその風を当てながら
小川に沿う草花の
茎は長く伸び
花は大きく開く
その一日の始まりの息を感じる

思考というものが停止し
感性だけが磨かれる

体でその風を受けながら
小道に沿う木々の
蝶がひらひらと舞い
鳥が喜びながら歌う
その一日の始まりの生を想う

知識というものが無効となり
新鮮だけが心に広がる

明日もまた

語るための詩ではなく
黙らせるための詩を作りたい
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