夏至線/
落合朱美
満たされぬくらいでちょうどいい恋を笑えるほどの余裕もなくて
降りそそぐ陽射しの下で抱かれたい滴り落ちる果汁のように
日没を待ち侘びながら夕化粧君の前ではオンナでいよう
短夜は熱帯果実の匂い立つ北回帰線をなぞる指先
愛された昨夜の背中の記憶など忘れたふりでプラムを齧る
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