独占欲/蛙の子
 
と 絶望と 悲しみに満ちた「目」で僕を見るんだ。
その「目」が堪らなく愛しく 快感を煽る事を 「もの」は分かってないんだ。
必死に「声」を堪えようとする様は 僕自身を煽る事を分かってないんだ。

僕は有無を言わせず「もの」を 
僕しか見えなくなるように

酷く 酷く 酷く

愛してあげる。


こんなにも愛してるんだ。
僕の想い「もの」に通じてないはずない。
大丈夫 きっと今に僕だけを見るようになる。
何の根拠もなかったけど 僕は「もの」を愛してたから
「もの」だって 僕を愛してくれてるって疑わなかった。


そう


血まみれになって動かない「もの」を見るまでは。

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