さよふなら。今は微塵も君を愛して何か居無ゐよ/虹村 凌
僕にそうする許可ヲ與ゑた。
私は世界が變はると信じて疑わなかつた此乃行爲は、
私に世界が永遠に變わら無ゐ事ヲ教ゑて呉れた。
次に何時遭ゑるか判らぬと言ふのにも係はらず、
僕も君も情熱なぞ持ち合わせて居無かつたのだ。
嗚呼!何と言ふ絶望!嗚呼!絶望!絶望!
僕は崩れ搖れ動く君を可愛ゐ等と云ゐ、
我が友人乃君で或る君ヲ寢取つたのである!
なのに君が僕にした仕打ちは!僕が君にした仕打ちは!
嗚呼!何と云ふ絶望!嗚呼!絶望!絶望!
嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼!」
なついあつ乃日に僕等は別れた
其れは僕乃顏が再び組織化された時乃事
君乃無き聲と喚き聲しか覺ゑて居無ゐのですが
其乃時は未だ好きであつたと今でも誓つて言ゑるよ
「さよふなら。今は微塵も君を愛して何か居無ゐよ」
(銃聲)
(バタリ)
(僕は何乃爲に死ぬのだろふ)
(矢張り死ね無ゐ)
(無垢離)
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